再生可能エネルギーを通じて持続可能な社会作りへ貢献―― 「グリーンアライアンス」が発足

太陽電池モジュールの生産をはじめ、幅広いクリーンエネルギー事業を展開するハンファジャパンは、2024年6月、SDGsへの取り組みの一環として、同社のパートナー企業32社とともに、非営利の社会活動組織「グリーンアライアンス」を発足しました。

ともに力を合わせ、環境に役立つ具体的なアクションを

「グリーンアライアンス」が目指すのは、再生可能エネルギーを通じて持続可能な社会づくりに貢献すること。そしてポイントとなるのは、パートナー企業と協力して目標に取り組んでいくこと。これは、ハンファグループの「ともに行けば遠くへ」という経営哲学をベースにしたもので、ハンファジャパン1社だけではなく、多くの企業と協力しあうことで、それぞれ単独では成し得なかったことを実現し、新しい価値を創出することを目標としています。

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具体的な活動としては、主に下記3つのテーマでのプロジェクト実施が予定されています。

(1)太陽光発電システムを地域社会に寄贈する「グリーンギフト」
ハンファグループが実施している「ハッピーサンシャイン」キャンペーンの流れをくむもので、日本の様々な地域に太陽光発電システムを無償設置していく。2030年までに30箇所以上への設置が目標。設置する候補施設は、パートナー企業からの提示を受け、各社の意見交換や案件スクリーニングを行う2回の選考会を経て、決定。

(2)開発途上国支援プロジェクト
バングラデシュにある世界最大のマングローブ林に植林を行い、危機的状況にある自然地帯に豊かな生態系をよみがえらせ、CO2削減に役立てること、また同時に発展途上国への支援に役立てることを目指す。2024年には、1haに6,800本の植林を行い、今後も持続的に支援規模を拡張し、20年間で9,656tのCO2削減効果を目指す。このプロジェクトは、韓国の環境専門公益財団「環境財団」とともに、バングラデシュの現地政府機関や現地住民とも協力して実施するなど、日本を超えた世界規模での活動となる。

(3)エコフレンドリーなモビリティと連携した環境貢献活動
EVやe-Bikeなどは、CO2の排出量減少に貢献できる、エコフレンドリーな移動手段であることに着目。2024年10月に行われる野沢温泉自転車祭にグリーンアライアンスがメインスポンサーとして参加し、e-Bikeと太陽光発電との連携による環境保護効果、クリーンエネルギーの重要性などについて広報活動を実施。

32社が参加し、目標に向かって活動をスタート

2024年6月24日には、東京・田町でグリーンアライアンス発足式が開催され、オンライン参加も含め北海道から九州までのパートナー企業が出席。プロジェクト内容や今後の活動予定などについての説明も行われました。今後も1~2ヶ月に一度位の頻度で、全国各地でのミーティングが予定されており、各プロジェクトの状況共有をはじめ、参加企業同士の意見交換が行われていく予定です。

発足式に参列したパートナー企業の皆さんに、グリーンアライアンス参加の動機や経緯などを伺ってみました。
「なにか社会に役立つことをやりたいと思っていたが、1社できることは限られている。そんな中、みんなで力を合わせて大きなことができるグリーンアライアンスの取り組みに共感した」といった意見や、「こうして同業者が一堂に会して目的をひとつにして意見を交わす機会はなかなかない。情報交換という意味でも、有意義な組織になるのではないか」など、今後に期待する声が多数聞かれました。

東京・田町の会場で行われたグリーンアライアンス発足式。全国各地からオンライン参加するパートナーも

太陽光生活研究所では、クリーンエネルギーを通じてともに協力し社会貢献を目指すグリーンアライアンスのこころみに賛同。メディアパートナーとして、今後の活動にも注目し、具体的なアクションなどをご紹介していく予定です。

グリーンアライアンス事務局の李氏に、同アライアンス設立の背景や目指すものについて、お話を伺いました。

グリーンアライアンス事務局 代表
ハンファジャパン株式会社
エナジーソリューション事業部 執行役員 事業部長
李泰基氏

――グリーンアライアンスにはどういう企業が参加されていますか。

李氏 販売実績優秀店として選定した90社のSPECIAL PARTNERSの中からハンファジャパンとともにSDGsの達成に貢献するグリーンアライアンスパートナー32社を選出しています。よって、グリーンアライアンスはSPECIAL PARTNERSよりも上位ステータスとして位置づけしており、活動に賛同いただける企業様より年会費をいただいて社会貢献活動を行うこととしています。

――最終的に何社くらいの参加を想定されていますか。参加企業が増えた際には、3つの取り組みをさらに広げて行かれる予定はありますか。

李氏 参加は30社程度を予定しておりましたので発足段階では計画通りですが、枠組みは最大でも50社程度とあまり大きくせずにパートナー様同士でもコミュニケーションが取れる規模感で運営をしたいと思っています。グリーンギフトの目標が2030年までに30件以上としているので規模拡大の構想はここに集中したいですが、グリーンギフト贈呈後にその施設を発信源として環境関連の教育まで推し進めたい考えです。

そもそものグリーンアライアンス立ち上げ背景になりますが、当方は太陽光生活研究所との飯山野沢温泉村の雪国太陽光プロジェクトでの経験を踏まえて、今すぐに実行するというグリーンアクションのリーダーシップに強い思いを抱くようになりました。

各社SDGsの目標を掲げてはいますがひとつでも多く取り組むことに意義があると思いますし、特に海外支援については外資系であるハンファグループならではのactionに繋がると考えていました。

パートナー企業様においては当グループのSDGsプラットフォームを最大活用いただき、グリーンアクションの具現化をともに実現していきたいと思います。

活動予定なども説明されたグリーンアライアンス発足式

――本来、ライバル同士ともなりうる販売店の皆様が、協力してSDGs活動をすることの価値について、どのようなことを期待されていますか。

李氏 SDGs 17番目のターゲットにマルチステークホルダーやパートナーシップの強化が掲げられていますので、この新たな枠組みは各社の取り組みや考え方などに直接触れることが出来ますし、また意見交換を経ての共同作業は非常に良い刺激になると期待しています。個人的にも飯山野沢温泉村の豪雪地帯で地球温暖化の事象を具体的に経験しましたが「知ること」の機会創出が非常に重要だと思います。

――グリーンアライアンスへの参加を含め、企業として社会貢献活動を行うことの意味とは。

李氏 上記と重複しますが、現場へ足を運ぶことで知りえることがあると思い、その機会創出を意識したいと思っています。グリーンギフトについても完成後の贈呈式に可能な限り足を運んでいただき、その意義を皆さんで確認していきたいと思います。

――グリーンアライアンスの3つの取り組みのなかでも、とくに「エコフレンドリーなモビリティと連携した環境活動」は、日本独自のユニークな項目だと思います。この目標の当面のゴールについて、想定されていることを教えてください。

李氏 EVと太陽光発電システムの連携については弊社ではQ.READYというV2H商材を全国各地で販売いただくことで環境意識の向上にも繋げられると思っています。またe-Bikeにおいてはより身近なモビリティですが、移動手段の変革として既に普及しているグローバルトレンドを日本にももたらせたい想いです。太陽光発電システムを通じてお施主様と環境意識が繋がる局面がありますが、我々はそのタイミングで太陽光エネルギーとの親和性を感じる機会創出を狙っています。e-Bikeの魅力は乗ってみないとなかなか伝わらないので、野沢温泉自転車祭のプロモーションを通じてこれを「知る」機会となり、全国各地で環境貢献に繋げられれば幸いです。

発足式では「野沢温泉自転車祭」実行委員長によるイベント内容紹介も

――最後に、皆様にお伝えしたいメッセージはありますか?

李氏 ハンファジャパンの40周年記念祝賀会でグリーンアライアンスの発足を宣言しましたが、当初は会費を募ることもあり非常に不安があった企画でした。短い期間で皆様にしっかり構想をお伝えできなかった中でもグリーンアライアンスに賛同いただきましたスタートアップのパートナー企業様には本当に感謝しております。環境商材を扱う皆様とともに持続可能な明るい未来の為にグリーンアクションを具現化していきたいと思います。末長いお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

Photo: 太陽光生活研究所、Daigo Takeuchi、Shutterstock

特集 クリーンエネルギーがつなぐ持続可能な未来