太陽光発電による地域社会への貢献を目指して、グリーンギフト選考会を実施

ハンファジャパンの呼びかけにより、32社のパートナー企業が参加してSDGsへの貢献を目指すグリーンアライアンス。2024年7月25日に長崎で第2回会議、8月1日に東京で第3回会議が開かれ、目的とするアクションのひとつである「グリーンギフト」候補地の選考会が行われました。また新たに、幼稚園などを対象に広く候補地の募集もはじまり、多くの関心を集めています。

地域社会に太陽光発電システムを寄贈する「グリーンギフト」

「グリーンギフト」とは、日本の様々な地域に太陽光発電システムを寄贈し、無償で設置しようというプロジェクト。「発展途上国支援プロジェクト」、「エコフレンドリーなモビリティと連携した環境貢献活動」と共に、グリーンアライアンスが掲げる3大プロジェクトのひとつで、太陽光発電を通じて、地域社会の発展と持続可能な社会実現への貢献を目指しています。

このアクションは、ハンファジャパンの親会社であるハンファグループが韓国をベースに実施した「ハッピーサンシャイン」キャンペーン(2011年より10年間で320か所の福祉施設に太陽光発電システムを寄贈)の流れをくむものです。グリーンアライアンスでは、福祉施設に限らず、多くの公共施設や一般の施設も寄贈・設置の対象としています。そして、パートナー各社から広く候補施設の提案を受け、全員で選考していくスタイルとしました。「対象範囲を広げることで、候補地のバリエーションも多くなります。パートナーから様々なタイプの候補地を提案していただき、みんなで検討して深堀していければ」(グリーンアライアンス事務局)というように、全員でアクションを進めることが、大きな特徴です。

様々な施設に太陽光発電システムを寄贈・設置する「グリーンギフト」

真剣に意見が交わされた「グリーンギフト」選考会

「グリーンギフト」では、2030年までに30か所以上に太陽光発電システムを寄贈・設置することを目指しています。第2回会議はハンファグループ所有の長崎「オーシャンパレスゴルフクラブ&リゾート」で、そして第3回会議は東京港区のハンファビルで開催され、2回の会合を通じ、参加各社が提案する初年度の候補地の紹介と、選定の具体的は話し合いがもたれました。

候補に挙がったのは、学童保育施設から市役所、学校、動物園、道の駅、スキー場のゴンドラなど、北海道から九州までの多種多様な13施設。選考会では、これらひとつひとつについて、社会的意義や納期、環境や設置条件などの観点から多面的に検討されました。「子どもたちの未来のために太陽光発電を使いたい」「より多くの人が使える施設で、防災にも役立つようにしては」「ここ1年では実現が難しい案件もあるが、来年以降の候補として検討したい」「今後、より視野を広げて、例えば世界遺産などへの設置などチャレンジしてみるのも面白いのでは」と様々な意見が飛び交いました。

この話し合いで、全リストの中から数件がピックアップされ、さらに次の選定ステップへと進められることになりました。

活発なディスカッションが行われた第2回長崎会議(左)と第3回東京会議(右)

交流することから生まれる新しいアイデア

長崎で行われた第2回の会議後にはプールサイドBBQを楽しむ懇親会や、ホテルでのよりカジュアルな2次会も行われました。また東京での第3回会議後にも懇親会を開催。 グリーンアライアンス事務局では、「これはただの会合ではないのです。忙しい中、わざわざ集まっていただきディスカッションをすること、さらに懇親会などを設けて交流することで、価値観のすり合わせをする機会にもなるのです」と、あえて時間を割く意味を強調。参加者からも「各社のSDGsの取り組みを紹介しあったりできて大変興味深い」「自分ひとりではアイデアに限界があるが、こうして交流を重ねることで新しい考えがわいてくる、そんな相乗効果を感じます」といった意見が聞かれました。

第2回の長崎会議(左)ではプールサイドでのBBQ懇親会やホテルでの2次会も行われた。オンライン参加も多かった第3回東京会議(右)。夜には懇親会を実施

候補地の最終決定から寄贈・着工へ

「グリーンギフト」の対象候補地は、今回の選定会議により対象施設が大まかに絞り込まれ、「Step1」終了の段階になりました。今後は、次のようなステップを踏み、実際の寄贈へと進められる予定です。

Step 1 候補選定
各社によるリストアップをうけ、事前の調査、予算確認などを行い、選定会議を実施。内定候補を選出。
Step 2. グリーンアライアンス賛同確認
各案件につき、部材選定や設計、実行予算を含めた概要資料を制作し、パートナー企業による代表者決議投票を実施。過半数の賛同を得た案件が候補地に。
Step 3. 寄贈
対象施設などと本協議を行い、施工日程などを調整。寄贈合意契約を結んだのち、施工契約、電力申請・認定申請などを行い着工へ。
Step 4. 引き渡し
完成後、贈呈式を実施。現地での交流やメディア露出などを通じ、太陽光発電システムを活用したSDGsについて広く理解を求める機会に。


全国の幼児教育施設に「グリーンギフト」の募集呼びかけを開始

グリーンアライアンスでは、新たに全国の幼稚園・保育園・こども園を対象に、「グリーンギフト」の候補地募集を行うことを発表しました。これは、現在までのパートナー各社の提案による候補地のリストアップに加え、第2弾として行われるもの。公募の形をとることで、太陽光発電システム導入に関心のあるより多くの施設にアプローチすることが可能になりそうです。募集の詳細は下記の通りです。

■寄贈内容
太陽光発電システム 1園につき1設備(6~7kW相当品、設置環境により変更あり) 太陽電池モジュール、パワーコンディショナ、専用モニタ、工事費用一式等を含む。設置場所の補強といった特別な事由を除き、取付けに必要な工事費用は全てグリーンアライアンスが無償で提供。
■応募資格
小学校就学以前の児童向け教育・保育施設(公立・私立を問わず)。
■応募期間
2024年8月5日から12月6日まで。
■選考方法
応募施設にグリーンアライアンス事務局よりヒアリング調査を実施。 ヒアリング内容をグリーンアライアンスが総合的に判断し、寄贈先の施設を決定。
■応募方法
下記の募集要項ページの「お申し込み」フォームに必要事項を記入のうえ応募。
https://greenalliancejp.com/green-gift/preschool-campaign/2024-01/ 

Photo: ハンファジャパン、太陽光生活研究所、Shutterstock

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