タイトル写真:神奈川県提供 / 神奈川県立子ども自立生活支援センター(愛称:きらり)
地域社会の発展と環境負荷の低減を目指し、様々な施設に太陽光発電システムを寄贈する「グリーンギフト」プロジェクトを行っているグリーンアライアンスでは、新たにSDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業に選定されている「神奈川県」と連携し、「県⽴⼦ども⾃⽴⽣活⽀援センター(愛称:きらり)」 (平塚市)に太陽光発電システムおよび蓄電池の寄贈・設置を⾏うことを決定しました。
グリーンアライアンスでは、「グリーンギフト」の寄贈対象を全国の⾃治体に拡⼤し、各地で様々な提案を⾏ってきましたが、積極的に県有施設への太陽光発電システムの導入を進める、神奈川県との連携による寄贈プロジェクト第一弾が実施されることになりました。2024年11⽉21⽇には、神奈川県庁で⿊岩知事とグリーンアライアンス事務局の李代表列席の下、寄贈決定に関しての説明を⾏うと共に、神奈川県とグリーンアライアンスが、今後も太陽光発電の普及拡⼤に向けて連携して取り組んでいくことを発表しました。
設置施設として選ばれた「神奈川県⽴⼦ども⾃⽴⽣活⽀援センター」(愛称「きらり」)は、乳児院、福祉型障害児⼊所施設、児童⼼理治療施設を有する複合型施設です。ここに、グリーンアライアンスより、約10kWの太陽光発電システムと蓄電池が無償で寄贈されます。設置は令和7年度中に⾏われる予定で、発電した電⼒は施設内で⾃家消費され、停電や災害時には蓄電池にためた電力を使用することで⼦どもたちの安全に寄与します。
今回の寄贈決定までの経緯について、グリーンアライアンス事務局の李代表は次のように説明しています。
「様々な自治体にグリーンギフトをご紹介し声かけを行ってきましたが、その中でも、『SDGs未来都市』、『自治体SDGsモデル事業』の両方に選定され、すでに具体的なアクションに取り組まれている神奈川県からのリアクションが最も大きく、また積極的な寄贈施設の提案もしていただきました。その過程で、2011年より黒岩知事が掲げている『いのち輝く神奈川』の基本理念をあらためて知り、それが2015年に国連が発表したSDGsの基本理念、そしてグリーンアライアンスが目指す活動趣旨にも共通し、同じ未来、同じゴールを目指すものと感じました。脱炭素、特に太陽光発電の活用に並々ならぬ情熱をもたれている黒岩知事、そして神奈川県であれば、官民協力体制で、共にSDGsのアクションを実行できると確信し、当方からも積極的なご提案を行い、スピーディな連携体制が構築できました」。
今回の「グリーンギフト」では、太陽光発電システムに加え、蓄電池もあわせて寄贈されます。李代表は、これらの導入により、「施設の防災力を強化し、子どもたちの安全により寄与していきたい」と、語りました。
一方、黒岩知事は、今回の寄贈について、子どもたちへ生活支援や今後のSDGs教育の観点からも着目し、次のようにコメントしています。
「この施設は様々な事情を抱えた子どもたちが利用しています。ここで昼間だけでなく夜間も生活している。今回、蓄電池も寄贈いただくことで、発電した電力を夜間や停電時にも有効に活用して彼らの生活を支えることができる。また設置後は、太陽光発電の仕組みを実物に触れながら紹介することができる。例えば、『これは蓄電池で、電気を貯めて夜にも使えるんだよ』という風に、システムを見ながら直に説明し、理解を深めることができます。今、SDGsに対する子どもたちの関心は非常に高いと実感していますが、こうして、太陽光発電というものを直接、具体的に知ることができる機会ができることは、環境教育という点でも大きな広がりになるのではと期待しています」。
グリーンアライアンスと神奈川県は、今回の太陽光発電システムの寄贈のみならず、今後もSDGs達成に向けて協力体制を強化し、長期的な官民連携のパートナーとして、脱炭素社会実現に力強く取り組んで行きたいとしています。
具体的には、2025年1月11日に開催される「かながわ脱酸素アクションフォーラム」において、グリーンアライアンスの取り組みに関する展示ブースを設置するなど、普及啓発イベントの実施、また今回の設置施設でのモニターによる発電電力の見える化などを有効活用し、子どもたちが地球温暖化など環境問題を学べる授業の実施などが予定されており、様々な連携による取り組みが考えられています。
Photo: 太陽光生活研究所