太陽の「光」 と季節

前回は、太陽光の「熱」と「太陽電池モジュール」との関係についてお話しましたが、今回は太陽の「光」と季節との関係性について、少し掘り下げてみようと思います。

「時間」「高度」「質」に着目

太陽光発電は、文字どおり、太陽の光があたることで電気が生まれます。ところがその光は、季節によって変化し、そのため発電量も変わってきます。着目したいのは、「時間」「高度」「質」の3点です。

まず太陽の光があたる時間、いわゆる「日照時間 (*01)」を調べると、一年で最も長い時間、太陽が出ている日は「夏至」で、およそ16時間。一方、いちばん短い「冬至」では、9時間弱となります。その差は、およそ7時間! 当然、夏の時期の方が発電時間は長くなります。

次に、地平線に対する太陽の位置「高度」について。これも季節によって異なります。例えば、夏至の日は80度弱、冬至は30度強。つまり、太陽高度が高い夏場の方が、モジュールへの入射角 (*02) が、発電効率が良いとされる90度近くまで期待できます(屋根へのモジュール設置角度として一般的な30度前後の場合)。

もちろんこれは、設置したモジュールの向き(方角)や角度により変わります。豪雪対策で軒下壁面にモジュールを設置した「雪国飯山ソーラー発電所」の場合も、かなり特殊なケース。土地のさまざまな条件の下、いかに効率的な入射角でモジュールを設置するかも、太陽光発電を行う際の大きなポイントというわけです。

加えて、AM (*03) という値にも注目しましょう。太陽の光は、大気を通過中のさまざまな要因により放射されたり吸収されたりして、地上に届く頃には弱くなります。AMはいわば、光を邪魔する空気の量を表しており、同時に太陽光の「質」を表す指標ともいえます。その値が低い方が、光そのものが地上に到達しやすい、すなわち、太陽光発電にとって質の良い光がモジュールにあたることとなり、発電量のアップにつながるというわけです。

このAM値も季節によって異なり、夏場は低く、冬場は高くなります。

太陽の動きのイメージ(夏至、冬至)

つまり、夏の時期は、
・日照時間が長い
・太陽高度が高い
・AMの値が低い
ということとなり、その差で比較すると、一般的に冬場よりも発電量が増加するといえます。

*01 日照時間:一日のうちで、太陽の光が120W/㎡以上を示した時間
*02 入射角:モジュールに対して直射日光があたる角度。モジュールの真正面(90度方向)から光があたるのが理想的とされる
*03 AM(エアマス):太陽光が成層圏から地上まで到達する距離、空気の量。太陽光の散乱や吸収の影響を与える要因となる

太陽光がもたらす影響は季節によって異なるため、発電量の違いにも大いに関わってきます。ちなみに、太陽の「光」と太陽光発電とのかかわりについては、例えば「日照時間」や「入射角」など、深く追求するとまだまだ話題は尽きないので、詳しくはまた別の機会に!

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